- 冬タイヤを買わずにオールシーズンで冬を乗り切りたい!
- オールシーズンタイヤって実際お得なの?
- オールシーズンタイヤって便利?
- どの程度の冬道なら走れる?
- 買うならどのオールシーズンを買えばいい?
- 履き替え不要で手間なし!
- 冬タイヤが不要で経済的!
- 春夏秋冬コレ1本!
とても魅力的なタイヤに見えますが…ここで一つ質問です。

オールシーズンタイヤの性能を誤解していると危険な目にあいます。
実はオールシーズンタイヤは氷上(アイスバーン)には弱いタイヤなのです。そのため、以下に当てはまる方々にはおすすめできません。
- 北海道・東北などの降雪地域
- 路面が凍結する地域
- 路面が凍結する道を通る人
- 雪山に行く人



上記以外であればオールシーズンタイヤの恩恵を受けられるチャンスがあります。便利にお得に使えます。
- 夏タイヤ・冬タイヤとの違い
- オールシーズンタイヤのメリット(お得で便利な理由)
- オールシーズンタイヤのデメリット
- オールシーズンタイヤの寿命
- おすすめのオールシーズンタイヤ
本記事を読めばオールシーズンタイヤを買うべきか、買うならどこのメーカーがいいのかわかります。
オールシーズンタイヤとは
オールシーズンタイヤとは以下のようないろいろな路面状況でも走行できるタイヤのことをいいます。
- 乾燥路面
- 雨道
- 雪道
- シャーベット路面
- 高速道路冬タイヤ規制
氷道(アイスバーン)・本格的な冬道走行には向いていません。その際はスタッドレスタイヤに履き替えましょう。
路面状況 | スタッドレス | オールシーズン | 夏 |
---|---|---|---|
シャーベット | ◎ | 〇 | × |
雪 | ◎ | 〇 | × |
アイスバーン(氷) | ◎ | × | × |
通常 | △ | 〇 | ◎ |
濡れている | △ | 〇 | ◎ |
高速道路冬タイヤ規制※ | 走行可 | 走行可 | 走行不可 |
夏タイヤと冬タイヤを足して2で割ったようなタイヤ。よく言えばオールラウンダー、悪く言えばどっちつかずなタイヤです。
高速道路冬タイヤ規制とは高速道路を冬用タイヤもしくはタイヤチェーンなどを装着していないと走行できない規制のことです。



【豆知識】実はオールシーズンタイヤは大きく2種類の分かれています。それぞれのマークはタイヤ側面に刻印されています。
- M+S(マッド&スノー)
- スノーフレークマーク入りM+S(マッド&スノー)
本記事で説明しているオールシーズンタイヤはスノーフレークマーク入りM+S(マッド&スノー)の事を指しています。
①M+S(マッド&スノー)
一般的な夏タイヤに比べて泥や雪上の走行性能が高いタイヤのこと。主にSUV車などに装着されているタイヤについていることが多い。高速道路冬タイヤ規制は走行できない。
②スノーフレークマーク入りM+S(マッド&スノー)
より冬性能を高めたタイヤです。欧州で認められた冬用タイヤに刻印されているマークです。欧州で雪上において高い走行性能を発揮すること認められた冬用タイヤマーク。
オールシーズンタイヤのメリット=履き替えが不要
履き替えが不要なことによって以下のメリットが発生します。
- 突然の雪でも慌てず走れる
- 経済的でお得
- 手間なし
- 保管スペースが不要
突然の雪でも慌てず走れる
- 雪予報が出たけど仕事・用事があって履き替えに行けない…
- 峠道を走っていたら残雪があってひやっとした…
- 旅行先で突然雪が降ってきた…
そんな時でもオールシーズンタイヤであれば安心して走れます。
予期せぬ雪に対応できるのがオールシーズンタイヤの最大の強みです。
経済的でお得
- 冬タイヤ代
- 夏冬履き替え料
- 保管サービス料
以下例です。3年間のうち、スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤを1度ずつ購入した想定で比較しています。
費用 | 夏冬タイヤ併用 | オールシーズンタイヤ |
---|---|---|
スタッドレス(冬)タイヤ代 | 100,800円 | ー |
オールシーズンタイヤ代 | ー | 80,400円 |
アルミホイール代 | 29,600円 | ー |
タイヤ購入時工賃 | 8,800円 | 8,800円 |
夏冬タイヤ履き替え料 | 22,000円 | ー |
タイヤ保管サービス料 | 15,840円 | ー |
合計 | 177,040円 | 89,200円 |



オールシーズンタイヤはスタンダードモデル夏タイヤより多少価格が高いのですが、その差額を加味しても77,040円もお得になります。※2
※ スタッドレスタイヤ代:25,200円/本×4本分=100,800円・オールシーズンタイヤ代:20,100円/本×4本分=80,400円・アルミホイール代:7,400円/本×4本分=29,600円・タイヤ購入時工賃:8,800円/1台分(タイヤ脱着・組替・バランス調整・ゴムバルブ代・廃タイヤ代含む)・夏冬タイヤ履き替え料金:4,400円/1回分×3年間分(5回)=22,000円・保管サービス料金:440円/月×36か月=15,840円 ※2 スタンダードモデル夏タイヤ:ダンロップEC204 17,400円/本×4本=69,600円 オールシーズンタイヤとの差額は10,800円 3年間分の差額87,840円-10,800円=77,040円
手間なし・時短になる
- タイヤの荷下ろし・持ち運ぶ手間(保管サービスを利用していない場合)
- 夏冬履き替えに店舗に行く手間・時間
仮に3年間で考えると
夏冬タイヤ併用 | オールシーズンタイヤ | |
---|---|---|
履き替え回数 | 5回 | 0回 |
家から運び出す回数 | 5回 | 0回 |
時間に換算すると
3年分のかかる時間 | 夏冬タイヤ併用 | オールシーズンタイヤ |
---|---|---|
作業店舗までの往復時間 | 150分 | 0分 |
履き替え作業時間 | 225分 | 0分 |
合計 | 375分 | 0分 |



保管スペースが不要になる
オールシーズンタイヤにすれば1年中走れるので保管スペースが不要になります。タイヤ保管サービスを利用している場合はサービス料も不要になります。
- 無理矢理ベランダに置いてるけど汚れるし邪魔…
- お金をかけて保管サービスを利用しているけど節約したい…
オールシーズンタイヤなら上記の問題を解決できます。
オールシーズンタイヤのデメリット
一言で表すと中途半端なところです。
- 凍結路面は走れない
- 夏タイヤに比べて溝の減りが早い
- 夏タイヤに比べてうるさい
- 夏タイヤに比べて価格が高め
- 夏タイヤに比べて燃費性能が悪い
凍結路面は走れない
冒頭に述べた通り本格的な冬道には向いていません。オールシーズンタイヤには明確な弱点があります。
- 凍結路面(アイスバーン)
雪国の方・雪があまり降らなくても路面が凍結する地域の方にはおすすめできません。
- 細かい横溝(サイプ)が少ないから




サイプにある3つの役割によってスタッドレスタイヤは氷の上でもグリップが効くように設計されています。
- 氷表面の水膜を取り除いて氷をとらえる
- 地面の細かい凸凹に対応して摩擦を増やす
- 地面をひっかく摩擦力を生む



夏タイヤに比べて溝の減りが早い
タイヤの種類 | 溝が1mm減るのにかかる走行距離 |
---|---|
夏タイヤ | 5,000km |
オールシーズンタイヤ | 4,000km |
スタッドレスタイヤ | 3,000km |
冬の寒い気温でも性能が発揮できるようなゴムが使われていたり、夏タイヤに比べて柔らかいゴムが使用されています。柔らかい分、溝の減りが早いのです。
夏タイヤに比べてうるさい
基本的にタイヤの溝は荒い形であればあるほど、うるさいタイヤになっていきます。
オールシーズンタイヤの溝は雪をかいて前に進みやすいような形になっています。この荒い溝の形が音の原因になります。
溝の形比較画像準備中
夏タイヤに比べて価格が高め
例えばダンロップタイヤの冬タイヤ、オールシーズンタイヤ、夏プレミアムモデル、夏スタンダードモデルでそれぞれの価格を比べてみます。
タイヤ名 | タイヤ1本価格 |
---|---|
WINTER MAXX WM03(冬タイヤ) | 15,840円 |
VEURO VE304(夏プレミアムモデル) | 13,090円 |
ALL SEASON MAXX AS1(オールシーズン) | 12,650円 |
ENASAVE EC204(夏スタンダードモデル) | 8,800円 |


スタンダードモデルの夏タイヤより価格が高めです。スタンダードモデルに雪道が走行できる付加価値が乗っている分、高価になっていると考えてください。
夏タイヤに比べて燃費性能が悪い
現在の有名ブランド夏タイヤのほとんどはエコタイヤです。オールシーズンタイヤはエコタイヤではありません。夏タイヤと比べると燃費性能は劣ってしまいます。
オールシーズンタイヤの寿命
オールシーズンタイヤには以下2つの寿命が存在します。
- 残り溝の寿命(2段階)
- 使用年数・ひび割れの寿命
どちらかの寿命が先に来た時点で交換する必要があります。
残り溝の寿命(2段階)
残り溝の寿命は先に冬タイヤ性能の寿命が訪れます。
- 冬タイヤ性能の寿命
- タイヤとしての寿命
①冬タイヤ性能の寿命
新品タイヤから溝が50%(半分)すり減ると冬タイヤ性能の寿命を迎えます。
50%地点は溝の底にある凸が目印になります。この凸のことを「プラットフォーム」といいます。
プラットフォームはタイヤ側面にある「⇧」の延長線上にある溝の底にあります。


【危険】寿命を迎えると以下の道で滑りやすくなります。
- 雪道
- シャーベット路面



タイヤとしての寿命
タイヤの残り溝が1.6mmになるとタイヤとしての寿命を迎えます。1.6mm地点は溝の底にある凸が目印になります。この凸を「スリップサイン」と言います。
スリップサインはタイヤ側面にある「▲」の延長線上の溝の底にあります。


【危険】寿命を迎えると雨の日とても滑りやすくなります。



ひび割れ・使用年数の寿命


- レベル3・4で早めの交換
- レベル5はすぐの交換
- 4~5年



タイヤはゴム製品なので年月が経過すると劣化し硬くなってきます。ほとんどの場合、硬化はひび割れという形で目に見えるようになります。硬くなったゴムは以下の現象を引き起こします。
- 雨の日滑りやすくなる
- タイヤから出る音がうるさくなる
- 乗り心地の悪化
詳しくはこちらの記事を参照ください。
(作成中)タイヤのひび割れ許容範囲は?車検は?起こる症状と交換時期を解説
オールシーズンをおすすめするならこんな人
くどいようですが、降雪地域(路面が凍結する地域)にお住まいの方々にはオールシーズンタイヤはおすすめできません。
上記以外の地域で特に以下に当てはまる方々にはオールシーズンタイヤがおすすめです。
- 走行距離が短い
- 行動範囲が狭い
- チェーンの取付が苦手
- マンション・アパート住まい
年間の走行距離が短い
具体的には年間の走行距離が3,200~4,000km以下の方がおすすめです。
タイヤの種類 | 新品時の残り溝 | 溝が1mm減る走行距離 |
---|---|---|
夏タイヤ | 8mm | 5,000km |
オールシーズンタイヤ | 8mm | 4,000km |
オールシーズンタイヤの冬性能の寿命は新品時の残り溝の50%地点である4mmなので4mm分オールシーズンタイヤとして走行できます。
4mm使用できるということは距離に換算すると16,000kmです。交換目安年数が4~5年なので年間3,200km~4,000km以下だと溝の寿命が先に訪れないのです。



逆に年間走行距離がかなり長い方にはあまりおすすめできません。夏タイヤを履いていた時より早く溝の寿命を迎えてしまい経済的ではないからです。この場合は夏タイヤと冬タイヤの併用の方が良いかもしれません。
行動範囲が狭い
- 街乗り中心
- 買い物や送り迎え中心に使用しているセカンドカー
つまり以下の条件を満たしている人におすすめということです。
- 路面凍結する地域に足を踏み入れない
- 路面凍結しやすい山間部を通らない
- 走行距離が短い
チェーンの取付が苦手
いざ雪が降った時のためにチェーンを用意していても以下のようにうまくいかないこともあります。
- なんとか取付できるが時間がかかる
- チェーンの取付が初めてだと手こずる
- 取付ができる家族がその日に限って留守
オールシーズンタイヤはチェーンをつけることなく雪道の走行が可能なため上記問題から解放されます。
マンション・アパート住まい
集合住宅にはタイヤを保管できる場所がないですよね。まさか室内に保管するわけにもいきません。
- 無理矢理ベランダに置いている
- そもそもベランダが無い
- 置く場所が無いので保管サービス(有料)を利用している
オールシーズンタイヤであれば冬タイヤを持つ必要が無くなるので保管スペース問題を解決できます。
おすすめのオールシーズンタイヤ
ダンロップ ALLSEASON MAXX AS1
突然の雪に対応できるのはもちろん、普段は夏タイヤのように気にせずドライブできるタイヤです。
- 基本的な性能が夏タイヤスタンダードモデルと同等かそれ以上
- サイズ設定が豊富で多くの車種に適合
- 日本ブランドだからアクシデントにも対応しやすい
他社のオールシーズンタイヤと比べても夏タイヤ性能が抜きん出ています。
路面状況 | ダンロップ ALL SEASON MAXX AS1 | ヨコハマ BluEarth-4S AW21 |
---|---|---|
シャーベット | 〇 | 〇 |
圧雪 | 〇 | 〇 |
アイスバーン(氷道) | × | × |
ドライ | ◎ | 〇 |
ウェット | ◎ | 〇 |
【ダンロップ ALL SEASON MAXX AS1】を購入できるところは?
- ネット通販サイトで購入するなら>>タイヤフッド
有名ブランドが最安水準、手間なし、わかりやすい。ネット通販初心者におすすめなサイト。
タイヤ購入はネット通販が安いっていうのは知っているけどなんだか不安だしめんどくさそう…という方は「タイヤをネットで購入する事のメリットデメリット|販売のプロが解説」を参照ください。ネット通販があなたに合っているかわかります。
- 店舗で購入するなら>>ダンロップタイヤ専門店タイヤセレクト
その他カーディーラー、ガソリンスタンド、カー用品店(オートバックスなど)でも購入頂けます。
どこで買えばいいかわからない…という方は「【徹底比較】タイヤはどこで買うのがいい?タイヤ販売のプロが解説」を参照ください。あなたにピッタリな販売店が見つかります。



ここ1-2年で色々な種類のオールシーズンタイヤが増えました。他のタイヤも気になる方はこちらの記事を参照ください。6種類のタイヤを徹底比較しています。あなたにあったオールシーズンタイヤが見つかると思います。